SNSでよく目にする「カップルフォト」。恋人の何気ない瞬間を切り取った写真や仲の良いツーショットは、見ているこちらまで幸せな気持ちにさせてくれますよね。

そこで今回は、独特の世界観のあるカップルフォトが「おしゃれでかわいい!」と話題の高木慎平さん・優衣さんご夫妻にインタビュー!実際に撮ってみると意外と難しいカップルフォト。"撮る側(慎平さん)""撮られる側(優衣さん)"両方のコツをお伺いしました。

「二人の時間を思い出に残したい」
自然な形で撮り始めた「カップルフォト」

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---- Instagramでのツーショットや、慎平さんが優衣さんを撮った写真は、まるで海外の写真集から抜け出したかのような素敵な雰囲気ですよね!お二人がカップルフォトを撮影されるようになったのはいつ頃からですか?

高木慎平さん(以下、慎平さん):ありがとうございます。僕は普段カメラマンとして仕事をしているのですが、今のように日常的に夫婦で写真を撮るようになったのは結婚してからです。ちょうど2年半前くらいですかね。でも「カップルフォト」と意識して撮っていたわけではなく、付き合っていた頃から出掛けるときはカメラを持ち歩いて、自然と写真を撮っていました。「2人の思い出を残したい」思っていたので。

同時に、「もっと写真の腕を上げたい」という気持ちもあったので、それなら一番身近にいる人を撮るのが良いかなと。19歳のときに写真を始めたのですが、そのきっかけも「友達との旅行の思い出をきれいに残しておきたい」というものでしたので、身近な人を撮影することは僕にとって自然なことでした。

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---- 「思い出作り」のひとつとして2人で始めた写真が、今や多くの人から支持されるようになったのですね。どの写真も楽しそうで、明るい印象なのが特徴的ですが、写真を撮るうえで、こだわりはありますか?

慎平さん:SNSの写真って物憂げなポーズや暗い表情の写真がおしゃれとされる風潮がありますよね。でも僕は逆で、明るくてユーモアのある写真が好き。なるべく明るくポップな雰囲気で撮りたいなと思っているんです。それにあくまで思い出作りがベースにあるので、日常のふざけた感じとか、旅先でテンションの上がっている表情とか、楽しい雰囲気を写したいと思っています。

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最も身近な存在だからこそ撮れる表情がある。
「カップルフォト」を素敵に撮る&撮られるポイント

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カップルフォトはパートナーありきの写真。つまり2人の協力なくしては成り立たない写真です。実際に、撮られる側になることが多い優衣さんのポーズや表情はとても魅力的ですよね!素敵な写真に仕上がるよう、どんなことを意識されているのでしょうか?

ここからは、実際に慎平さんが撮影した写真をプリントしたものを見ながら、「カップルフォト」を素敵に撮る&撮られるポイントを教えていただきました。

<「カップルフォト」を素敵に撮るポイント>

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● 他の人や、余計なものが映らない場所を選ぶ

「人混みが苦手というのもあるのですが(笑)、被写体以外に人や余計な物が写っていない写真の方が洗練された雰囲気に仕上がると思います。誰もいない所で撮った方が、主役がハッキリ分かるという点においても、おすすめです」(慎平さん)

「撮り慣れていない2人には特におすすめ。隣の席に人がいると、パシャパシャ撮ったり撮られたりするのは恥ずかしいと思うので、人の目を気にしないで良いというメリットもあります」(優衣さん)

かわいい店ではなく、「壁の色」に注目する

「内装や小物がかわいいお店は素敵な写真が撮れそうな気がしますが、実は最も注目すべき点は壁の色なんです。背景となる壁の色は写真全体の雰囲気を左右するので、要チェックです!」(慎平さん)

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カップル"ならでは"の距離感を活かす

「アップの写真は、そのときの空気感が伝わりやすいので自然と多くなりますね。思いっきり近付いても自然な表情を捉えることができるのは、やっぱりカップルだから。2人の距離感で仲の良さも伝わります」(慎平さん)

加工する場合は、明るく柔らかい雰囲気に

「暖かい色味が好きなのと、暖色は楽しい雰囲気を演出するのに最適なので、暖色寄りに仕上げることが多いです。デジタルカメラで撮った写真は『Lightroom』を使って編集して、スマホでは『VSCO』という加工アプリをよく使います。自分でもオリジナルフィルターを販売しているので、そちらもよく使いますね。暖かい色味に加え、柔らかいトーンを意識するとおしゃれ感も出ますよ」(慎平さん)

<「カップルフォト」で素敵に撮られるポイント>

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手と足、どちらかを必ず動かす

「棒立ちでいるのは避けるようにしています。手を揺らしたり足を上げたりと、動きを出すと写真になったときに躍動感があって、楽しそうに見えます。机や壁から顔をひょっこり出すのも良いですね。あまり意識せず自由に動いているところを彼がパシャパシャ撮ってくれる感じです」(優衣さん)

人の目を気にせず、照れないこと

「日本人は写真を撮られるときに恥ずかしさみたいなものがある人が多いと思うのですが、照れた顔やポーズはあまり良い写真にならないので、撮られるときは潔く!がモットー。どんな顔も見せられるパートナーとの写真だからこそ撮れる写真があると思います」(優衣さん)

ツーショットにありがちな「記念写真」っぽさは
被写体自らおしゃれにキメることで解決!

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自宅での1枚も、洋服や小物使いでこんなにおしゃれな雰囲気に。恐竜を手に持つことを決め、サファリランドをイメージして洋服を決めていったそう。

---- 写真を撮る側と、撮られる側でそれぞれポイントをお聞きしましたが、ツーショット写真についても聞かせてください。ツーショットだと、2人とも無難にピースサインをして「ザ・記念写真」といった感じになりやすいと思うのですが、お二人のように素敵なツーショット写真を撮るにはどうしたら良いのでしょうか?

慎平さん:撮る側のテクニックよりも、被写体自体をおしゃれに仕上げておくんです。具体的にいうと、洋服や小物を工夫して自分たちがおしゃれしておく。被写体がおしゃれなら、完成した写真もおしゃれに仕上がるというわけです(笑)。

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優衣さん:私たち、旅先で行くところをあまり下調べはしないんです。でも、旅先に合わせて洋服は買います(笑)。出掛ける場所の雰囲気に合わせて2人で念入りに洋服を選んでいます。写真ってファッションがすごく大事だと思っていて、服だけおしゃれにしておけば、いわゆる"映えスポット"に行かなくてもかわいく撮れると思うんです。女性なら肌を出すのも健康的なかわいさが出るのでおすすめです。

慎平さん:服をかわいくしておけば、ふざけていてもおしゃれな感じになるので、そのアンバランスさが良いのかなと思います。いつもより少し派手かなと思うくらいの洋服を着るほうが写真になったときにイイ感じです。

優衣さん:洋服のセンスに自信がない...という人は、小物でグッと印象が変わるのでぜひ取り入れてみてほしいです!帽子とサングラスは写真映えします。とくに写真を撮られるのが恥ずかしいと思う人は、サングラスが目隠しになるのでいつもより大胆なポーズができるようになるはず!

ポストカードや雑貨と一緒に!
「カップルフォト」はアート気分で飾る

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---- 写真撮影というと、つい撮るテクニックにばかり目がいきがちですが、「被写体をおしゃれにすることが大事」とは、まさに目からウロコのテクニックでした。毎日たくさんの写真を撮られているお二人ですが、撮影した写真はどのように楽しんでいらっしゃいますか?

慎平さん:プリントすることが多いですね。お気に入りの写真はA4サイズにプリントして額に入れたり、壁に飾ったりして楽しんでいます。ポストカードサイズにプリントして壁にギュウギュウに敷き詰めて貼ったりもしていますね。パソコンの中に入れていると見ないので、定期的にプリントして壁に貼って、季節や気分に合わせて頻繁に貼り替えています。

優衣さん:私の写真もたくさん貼ってあって、ちょっと恥ずかしいです。友達が来るときはこっそり剥がします(笑)。でも、写真を飾ると部屋が明るくなるので楽しいですよね。

慎平さん:僕も寂しい部屋より楽しい部屋の方が好きなので、ペタペタとマスキングテープなどでラフに貼っています。ひとつの壁なんてもう写真だらけだよね。写真だけだと「どんだけ自分たちのこと好きなんだよ」と思われそうなので、旅行先で買ったポストカードと混ぜて貼ったりもしています。思い出にもなるしおすすめですね。

優衣さん:あと、写真を白黒で印刷するのも良いよね!それだけでおしゃれに見えるし、たくさん貼っても色がごちゃごちゃしないから部屋になじみやすいです。

---- とても参考になるアイディアをありがとうございます!最後に、カップルフォトの魅力について聞かせてください。

慎平さん:共通の趣味ができたことによって、仲が深まったと思います。喧嘩もするけど、出かけて、写真撮って、後で見返して...と一緒にやっていくことで2人の時間がさらに楽しいものになっているので、それだけでも僕らにとっては意味のあること。2人で一緒に写っている写真は意外と少ないんですけど「僕が優衣を撮った」写真は2人で作った作品で、それも立派なツーショット写真だと思うんです。これからもたくさん旅行に行って、写真に思い出を残していきたいです!

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高木慎平さん、優衣さん、素敵なお話をありがとうございました!

髙木 慎平
岐阜県出身。フリーランスカメラマンとして広告写真、雑誌、ブライダル、美容系の撮影を主に行なっている。専門学校ではカメラの講師としても活動。
Instagram: @shimpei65
Twitter: @shimpei65

髙木 優衣
岐阜県出身。現在アシスタントカメラマンとして活動中。
Instagram: @buibui1209

Photo by 土田凌

Writing by 大西マリコ

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