土日に開催されるお菓子教室「BAKE BATON」。思わず心をときめかせてくれるお菓子の数々はさることながら、Instagramにアップされているインテリアや古道具などの日常の写真からはオーナーの加藤さんならではのセンスを感じます。
前編では「BAKE BATON」をはじめたきっかけや、お菓子へのこだわり、そしてInstagramにアップされているお菓子の写真について語っていただきました。
後編ではこだわりのインテリアや使っているカメラのこと、そしてWALL DECORを通して感じた写真の面白さについて伺います。
古道具とグリーンで作る、こだわりのインテリア
----眺めの良いお部屋ですね。この部屋にした決め手は何だったのでしょうか?
加藤さん:園芸が好きなので、日当たりと風通しの良さは譲れないポイントでした。ここは大好きなグリーンがすくすくと育つほど陽が差し込むし、風通りも良くて気持ちが良いんです。
それに駅からのアクセスが良いこと、街がきれいであることも理想でした。キッチンとダイニングのスペースを数人で使っても大丈夫なくらい広いのも決め手の1つです。
眺めの良さは、本当にたまたまだったんですよ。実際に借りてから景色が素晴らしいことに気がついたほど。けれど今では空気が澄んでいるときに見える富士山や、美しい夕陽に癒されて過ごしています。
----クリーンな空間と、味わい深い古道具の組み合わせにセンスを感じます。元々の趣味でしょうか?
加藤さん:昔から古道具やアンティークの食器が好きで、オークションサイトで気に入ったものを見つけるたびに買い集めていました。その他にも作家ものの器をいくつか揃えています。あまり意識してはいませんが、集まったものを並べてみると温もりや味わいを感じられるものが好きなんだと思いますね。
----このグリーンに囲まれたリビングで、何をしている時間が好きですか?
加藤さん:朝ゆっくりとコーヒーを飲む時間が好きです。ピアノだけなど静かな曲をかけながらゆったり過ごし、よくぼんやり窓の外の風景を眺めています。
その他、お菓子作りと同様に無心の時間をくれる園芸も、暮らしの中の楽しみのひとつ。芽が出てきたり花が咲いたり、季節のささやかな移ろいを見ると喜びを感じます。最近は春になると鮮やかな色が見たくなるので、チューリップなどの球根を育てているんですよ。
移ろう光や散歩道など、日常の何気ないシーンが好き
----Instagramにもよくお気に入りのインテリアや街の写真がアップされていますね。
加藤さん:日常の中にある何気ない風景が好きなんです。だからインテリアの他にも散歩の途中で見つけた木々や草花、道端に落ちているものなど、季節の移ろいをついつい撮影してしまいます。
----他にも、つい撮影したくなる被写体はありますか?
加藤さん:陰影が美しい写真が好きなので、光と影に目が行きますね。
この家は日当たりが良いので、時間帯によって光がさまざまに移り変わるんです。だからいつも光の移ろいに合わせて撮る場所を変えたり撮り方を変えたり、工夫をしています。その時間も楽しいんです。
----インテリアと一緒で、写真の雰囲気からも味わいやあたたかみを感じます。写真の仕上がりにもこだわりがありますか?
加藤さん:おっしゃる通り、フィルムのように温かみのある雰囲気が好きです。
今使っているのはFUJIFILM X100Fという機種。このデジタルカメラに搭載されているフィルムシミュレーション (※) という機能を使いたくて選びました。なかでも彩度を抑えて撮影できる「クラシッククローム」がお気に入りです。
※フィルムシミュレーション:フィルムを交換するような感覚で色再現が楽しめる、富士フイルムの「GFX & X シリーズ」に搭載されている機能。
質感を感じられるのは、写真をカタチにしたからこそ
----今回WALL DECORにしたケーキの写真も、ご自宅で撮影されたのですか?
加藤さん:そうなんです。窓辺のテーブルで夕方頃に撮影したもので、光がきれいに差し込んでいるところが気に入っています。
----普段からこだわって写真を撮影されていますが、プリントすることはあまりないそうですね。今回WALL DECORを作ってみて、写真の見え方は変わりましたか?
加藤さん:「プリントするとこう見えるんだ」と新しい気づきを得られましたし、カタチにすることで、何気なく撮っていた写真に新たな魅力を感じました。
大きさはもちろんですが、写真の質感は印画紙によっても変わりますよね。今回は、「ギャラリー」タイプのWALL DECORを選び、印画紙を「Pearl(パール)」にしてみたんです。
FUJIFILM独自の素材というのに惹かれて選んでみたのですが、家に届いて開封した時に、本当にパールのような輝きを感じて驚きました。はじめて見る質感でしたが、上品な光沢と鮮やかさが美しいですね。こういう感動を得られるのも、パネルにしてみたからこそだと感じます。
----ギャラリータイプは、台紙とテープの色も選ぶことができます。どのように決めましたか?
加藤さん:今回選んだのはケーキの写真だったので、お皿を選ぶ時のように食べ物が引き立つ色にしたいなと思い、台紙はホワイトに決めました。
テープの色は、ブラックと悩みましたが、ケーキとのバランスを考えて控えめなライトグレーに落ち着きました。
出来上がったものをみたらライトグレーがケーキを強調してくれていて、部屋に良く馴染んで気に入っています。
届いたときのワクワクをギフトにも
----次にWALL DECORをつくるならどんな写真を選びますか?
加藤さん:旅行をするのが好きなので、旅先の風景をWALL DECORにしてみたいなと思います。部屋に並んでいたら、見るたびに楽しい思い出が蘇りそうですよね。
他にも、知り合いの子どもの写真をプレゼントにするのも良いかも。私自身も届いたときにワクワクしましたし、気持ちが明るくなったので、贈られた人も喜んでくれそうです。その嬉しそうな姿を見るのが楽しみですね。
BAKE BATON 加藤さん(@b__baton)
パン屋やイタリアンレストラン、カフェの立ち上げなど食にまつわる仕事を経験。自身が作った製菓を喜んでもらえたことをきっかけに会社員として働きながら、土日のみの少人数制のお菓子教室「BAKE BATON」を開催。ワークショップは2ヶ月先まで埋まるほどの人気。キャンセル待ちは随時受付中。
Writing by 齋藤 萌
Photo by 清家 翔世