東京都中目黒にある花屋「farver」を営んでいる渡辺安樹子さん。お店はもちろんのこと、たくさんの花瓶やオブジェが並んだご自宅も、まるでおしゃれなギャラリーを訪れたかのようにセンスが光っています。

豊かな暮らしと写真の関係を紐解いていく連載企画【わたしの「写真と、ちょっといい暮らし。」】。今回は、普段から写真家の作品をインテリアに取り入れている渡辺さんに、ご自身の写真をお部屋に飾っていただき、写真選びのポイントや、飾ったあとの変化などを伺いました。

愛する我が子、ペット、季節のうつろい。撮影するのは何気ない日々

花屋・farverを営む渡辺安樹子さん

----お部屋にはたくさん写真が飾られていますが、ご自身でも普段から撮影はしますか?

渡辺安樹子さん(以下、渡辺さん):よく撮っていますね。特に子どもが生まれてから、撮影する頻度が増えました。

カメラはあまり詳しくないのですが、主人がカメラ好きなので、主人の一眼レフを借りて撮影しています。スマホでも撮るのですが、残しておきたいなと思う写真は、実際にレンズを覗いて丁寧に撮影をした、一眼レフのものが多いですね。

----どんな写真を撮影しているのでしょうか?

渡辺さん:日常の何気ない瞬間を撮影しています。たとえば家で過ごしている時でも、季節によってさまざまな光の移り変わりを見ることができます。冬であれば、陽が昇るのが遅いので、朝の散歩から帰って来るとリビングに陽が差し込んでいる光景が見られるんです。そういう瞬間をすごくきれいだと感じるので、カメラにおさめるようにしています。

花屋・farverを営む渡辺安樹子さんのInstagram日々の食事や、ご自宅の様子がアップされている渡辺さんのInstagram

----撮った写真をどのように楽しんでいますか?

渡辺さん:SNSに文章と一緒に投稿することもありますし、子どもの写真やペットの写真の場合は、アルバムにすることもあります。アルバムは、じっくり見返す良さがあるなぁと感じています。

日常に余白をくれる、季節に合わせて飾る写真

花屋farver渡辺安樹子さんご自宅インテリア(左)寝室、(右)リビング・ダイニング。その他にも、キッチン、廊下などさまざまな空間に写真が飾られている

----お部屋のさまざまな場所に写真が飾られていますね。季節や気分によって写真を変えることもありますか?

渡辺さん:その時の気分によって、飾るものを変えていますね。また春夏秋冬、季節の空気感に合うものを飾ることもあるんです。たとえばうちには写真家・横浪修さんの、雪の中でレインコートを着た子どもがふわっとジャンプしている写真があります。写真の中の季節と合間って、なんだか冬に飾りたくなる写真です。

忙しない日々を送っているとつい見落としてしまいますが、うつろう花や野菜、景色など、繊細な季節の変化に気が付けるだけの心の余裕は常に持っていたいと思っています。写真を飾ると、そうしたゆとりが生まれる気がするんです。

花屋farver渡辺安樹子さんご自宅インテリア(左)お気に入りの写真集、手前から原田和正さん「An Anticipation」、エレナ・トゥタッチコワさん「林檎が木から落ちるとき、音が生まれる」、横浪修さん「Assembly」。(右)冬に飾ることが多い横浪修さんの作品

グレーの背景で、あえて大人っぽい子ども写真に

----『WALL DECOR』にした写真は、お子さんと愛犬の様子が微笑ましいですね。数ある中からこの写真を選んだ理由を教えてください。

渡辺さん:普段は写真家の方の作品を飾ることが多いですが、今回せっかく自分の写真を使って作るのだから、雰囲気を変えても良いかもと思い、自分が愛している娘と犬の写真を選んでみました。

----大人っぽい雰囲気がとても印象的です。

渡辺さん:子どもと動物というとかわいらしい雰囲気の写真が多いですよね。ただ部屋に馴染むことを考え、あえて背景の壁の色がグレーの写真を選びました。子どもだけど、格好良い質感にしたかったんです。娘の顔立ちもあどけなさがありつつ、どこか大人びた表情だなと思っています。

花屋farver渡辺安樹子さん作成のウォールデコ

----今回ミュージアムタイプで印画紙はグロッシー、A4サイズを選んでいただきました。さまざまな種類がある中で、これを選んだ理由を教えてください。

渡辺さん:部屋に馴染みやすいものが良かったので、シンプルで、かつ厚みがないものを選びました。サイズは主張が控えめのものがよかったので、A4くらいが大きすぎず、丁度良かったです。

花屋farver渡辺安樹子さん作成のウォールデコ

----届いた瞬間、どう感じましたか?

渡辺さん:思わず「ステキ!」と思ったほど、仕上がりが良かったですね。また想像よりも軽かったので、立てかけたり、壁にかけたりしやすいのも良いなと思いました。また我が家はポイントとして黒が入った家具を置いているので、写真のグレーとマッチし、インテリアとの馴染みも良かったです。

花屋farver渡辺安樹子さんご自宅のインテリア(左)愛犬のナナちゃん、(右)写真、お花がさりげなくマッチしたインテリア

----娘さんの反応はいかがでしたか?飾ってみて、改めて感じることはありましたか?

渡辺さん:娘は「え〜恥ずかし〜」と照れていましたが、アルバムと違い、部屋に飾るとふとした瞬間目に入り、見る度に微笑ましい気持ちになれるなと思いました。

お気に入りの花や花瓶を飾っておくと、目にした時に気持ちがときめくんです。写真も一緒で、写真をカタチにして部屋に飾るとことで、日々の生活の合間に「かわいいな」とか、明るい気持ちが芽生えるように思います。

花屋farver渡辺安樹子さん

----また『WALL DECOR』を作るとしたら、どんな写真をどんな風に飾りたいですか?

渡辺さん:今度は子どもらしいかわいい感じも良いかもなぁと思っています。あと、寝室にイラストレーターの塩川いづみさんが描いた女性と犬のポスターがあるのですが、それを真似して、同じ構図で娘と犬を撮影した写真を飾っても楽しいかもしれませんね。

渡辺安樹子さん(@farver_akiko
フローリスト。中目黒で花屋「farver」を夫の渡辺礼人さんと営んでいる。
WEB:https://farver.jp/

Writing by 齋藤 萌
Photo by 清家 翔世

WALL DECOR(ウォールデコ)
お気に入りの写真をパネルにできるサービスWALL DECOR。どんな写真にもマッチするシンプルなデザインで、飾る場所も限定しません。写真は「ミュージアムタイプ」。印画紙は、表面に光沢があり、作品を問わず、あらゆる被写体にマッチする「グロッシー」を選んで制作。
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