前回、ゆるカメラ「写ルンです」での撮影ポイントや撮る楽しみをご紹介しましたが、今回はいよいよプリントした写真の飾り方をお届けします。

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引き続き教えてくれたのは、この方!「写ルンです」の先生・写真家こばやしかをるさんです。撮ったあとの写真の楽しみ方を教えていただきます。

写真屋さんに行ってデータにしてもらおう

「写ルンです」は、ゆるいカメラと言っても立派なフィルムカメラの1種。近頃は撮った写真をデータで受け取ることもでき、フィルム写真をInstagramに投稿している人もよく見かけるのではないでしょうか?でも、データにした後は実際にプリントしてみることで、いろいろな発見があるんです。

プリントの種類にこだわる

フィルムカメラで撮った写真は、データ化することで、プリントの形や種類、大きさも自由に変えられます。

今回はさまざまな大きさや種類にこだわってプリントしてみました!

①ましかくプリントでデザインに

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上から、ましかくプリント(89mm×89mm)、Lサイズ、Lサイズ ふちあり

中段は、一般的なLサイズのプリントですが、それをましかくプリントにしてみたり、白ふちをつけてみたり。同じ写真でも、プリントの仕方によって違った印象になると思いませんか?

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ましかくプリント(89mm×89mm)

「写真を切り取ることで"デザインになる"というのが、ましかくプリントのおもしろいところ。Lサイズは記念写真や思い出、ましかくはデザインになるというのが私の印象です。写真を撮るときに構図に悩む人も多いと思いますが、意外と意識せずにパシャっとシャッターを切ってOK」とこばやしさん。

プリントするときに、データからましかくに切り取る位置も調整できるので、あえて被写体をずらしたり、真ん中に持ってきたりと、それだけで写真の見え方も変わるのだそう!「あまりうまく撮れなかった...」というときは、ましかくに切り取ってみては?

②分割プリント

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分割プリント(Lサイズ)

続いてご紹介するのは、分割プリント。L版サイズに、スクエアの写真を6枚詰め込みました(実は背景デザインも50種類から、分割数も13パターンから選べます!)。

「写真を選ぶとき、テーマを考えようと思っても難しいですよね。そんなときは、写っているモチーフに注目してみて。『鮮やかな色』でまとめてもいいですし、『空シリーズ』、『生活シリーズ』など本当になんでもいいんですよ。写真が小さくなるので、選ぶときのコツは、被写体がわかりやすいものがおすすめ」とこばやしさん。

今回は、「懐かしいもの」「お花や自然」「空や海」など、モチーフが似ているものや雰囲気が似ている6枚を1枚の写真にプリント。

③フイルムの風合いがマッチするマットプリント

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光沢プリント(奥)、マットプリント(手前)

フィルム写真の風合いを生かすなら、マットプリントがおすすめとのこと。また、光が特徴的な写真や窓ガラスなどが写っているもの、色鮮やかなものは、あえて光沢プリントにするのもよし。写っているもので質感を選ぶと、より楽しみが広がります!

こだわったプリント写真を実際に飾ってみよう!

今回はプリントした写真を、Shacolla(シャコラ)で飾ってみることにしました。簡単に、そして気軽に貼ることができます。

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Shacolla/ましかくサイズ(89mm×89mm)

こばやしさん流・Shacollaをきれいに貼るコツも伝授していただきました!

1.Shacollaの写真を貼る面の白いシートを1度はがし、少しずらして貼りなおします。

2.写真をShacollaの角に合わせて貼ります。

3.Shacollaの白いシートを抜き取ります。

4.写真をしっかり貼り付けて完成!

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Shacolla/ましかく(89mm×89mm)

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誰もが撮りやすいモチーフ「空」をましかくプリント(白ふちあり)で4枚並べて飾ってみました。空の色の違いがグラデーションのように表現され、おしゃれ!

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分割プリントをランダムに飾ってみたり。このまま飾っても絵になるうえ、違うテーマや大きさの写真と一緒に飾っても不思議と馴染んでくれて◎。

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「Life:生活」をテーマに選んだ4枚

同じましかくプリントも、間隔を空けずに飾ってみるとまた新鮮。4枚の写真が1枚のパノラマ写真のような印象に仕上がります。

リアルな"モノ"になって手にする楽しみ

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プリントした写真がずらっと机に並んだ様子を眺めていると、「どんな風に飾ろうかな?」とワクワクした気持ちに。スマホの中では、こんな風に並べ替えたりまとめたりもしにくいもの。普段なら見返さないような何気ない1枚の写真も、特別に見えてきます。

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「実際にプリントしてみると、かわいらしさがプラスされるなと感じますね。"モノ"になって手にするとさらに愛着がわいて、大切になる、それが写真なのかなと思います。プリントしてみることで、自分がなにを伝えたかったのか、切り撮りたかったのかがすごくよくわかるから不思議ですよね(笑)」とこばやしさんが教えてくれました。

こばやしさん曰く、「『写ルンです』は、日常が似合うカメラ」だそう。日々の生活の中でせっかく撮った写真、データにして終わりにするのはもったいない!みなさんもぜひ写真を撮ったあとは、プリントして飾って、このワクワクを体験してみてはいかがでしょうか?

こばやしさん、ありがとうございました!

こばやしかをる(kobayashi kaworu)

写真家/クリエイター。エンジョイフォトルーム主宰。"写真を撮る・教える"写真家。スマホ、写ルンです~一眼レフまで幅広く指導。フォトアドバイス、制作・企画、執筆、プロデュース・ディレクションまでをフィールドとするクリエイターでもある。

日本カメラ社より「毎日が楽しくなる ご近所フォトのススメ」を共著にて発刊。FUJIFILM「スマホ写真センスアップ術」撮影・監修。

Instagram|https://www.instagram.com/kobayashikaworu_works/

ホームページ|https://kobayashikaworu.jimdo.com/

■写真展「ゆるカメ写真はじめました。」

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こばやしさんが部長を務めるゆるカメ写真部。部員6名による、シャッター押すだけ!のゆる~いカメラで撮った写真展が開催されます。

会期|2019年3月19日(火)~24日(日)13:00~19:00 (最終日 17:00終了)

場所|Izumo Gallery イズモギャラリー

東京都 新宿区喜久井町29-12 artBLD 地下1階(地図

★会期中の21(祝)・23(土)・24(日)は11:00オープン

★詳しくはこちら>>https://enjoyphotolesson.wixsite.com/eproom/single-post/20190201/yurukamephoto

Photo by 山田 健司

Writing by 渡辺 和

Shacolla
画鋲もテープも接着剤もつかわず写真を貼って、飾れるフォトパネル「Shacolla(シャコラ)」。貼ってはがせるうえ、写真が主役のシンプルなデザインなのでどんな部屋にもマッチして気軽に写真を飾ることができます。
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