おしゃれで便利なアイテムや手軽に行けるスポットが増え、人気が加速している「キャンプ」。湖畔に山、星空、キャンプ飯...と非日常感を味わえるキャンプは、どこを切り取ってもフォトジェニックです。今回は、"写真映え"な瞬間で溢れているキャンプを、初心者でも簡単に楽しむためのポイントや、素敵な写真を撮るためのコツをご紹介します。教えてくださるのは、おしゃれなキャンプ写真がInstagramで話題のYURIEさんです。

「失敗も最高の思い出に」YURIEさんとキャンプの出会い。

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―現在、Instagram(以下、インスタ)のフォロワーは7万人超え(※2019年10月現在)。YURIEさんのおしゃれなキャンプ写真に憧れてキャンプデビューする女性も増えているほど影響力をもつYURIEさんですが、キャンプにハマったきかっけはどんなものだったのでしょうか?

YURIEさん:5年前です。当時はまだOLで、土日をいかに楽しむかに命を賭けていました(笑)。会社の先輩に「今週末は何をするんですか?」って聞いたら、「晴れの予報だからキャンプでも行こうかな」みたいにサラッと言われて。私の中でキャンプは大変なイメージだったので、まるでコンビニにでも行くような軽さで話す先輩に衝撃を受けて、「そんな気軽に行けるの?」って興味が湧いたんです。

それで早速、父のキャンプギアを借りて週末にキャンプデビューをしたら、すごく楽しくて!最初はテントが古くて加水分解してベタベタだったり、火を起こすのに時間がかかったりと失敗も多かったのですが、それでも焚き火をして、ハンモックから星を眺めたら「なにこれ、最高じゃん!」って(笑)。1回目がすごく良い思い出になったので、自然とハマりました。

「何もしない」を楽しむ贅沢。YURIE流・キャンプの楽しみ方

―焚き火に、ハンモックからの星空...とても楽しそうです!キャンプではいつもどんな楽しみ方をしていますか?初心者におすすめの過ごし方と、キャンプの醍醐味についても教えてください。

YURIEさん:最近は車で旅をするのが好きなので、車で寝たり、イイ感じのキャンプ場があったらフラッと立ち寄ってキャンプをしたり。自由に回るのにハマっています。おすすめの過ごし方は、よく聞かれるんですけど基本は「何もしなくて大丈夫です」と言いたい(笑)。ごはんを作って食べて、焚き火をして、コーヒーを飲みながら星空を眺めて...と目的を決めずにゆっくりするのが良いんです。これだけでも1泊2日のキャンプだとあっという間ですよ。

191102_11.jpg思い出に残っているキャンプは、北海道の「星に手のとどく丘キャンプ場」から見た星空だと言うYUIREさん。5月でも油が凍るほど寒い北海道の山から見た星空は、名前の通り満天の星空だったそう。こんな風景に出会えるのもキャンプならでは。

YURIEさん:キャンプの醍醐味はなんといっても、外で食べるごはん!みんなで景色や季節を感じながら料理するところからすでに楽しいです。私がよくやるのが、キャンプ場に行く途中にある「道の駅」でその土地ならではの旬の野菜や果物といった食材を買うこと。旬の野菜はシンプルに塩胡椒して食べるだけでもすごく美味しいし、アウトドア感があって盛り上がります。調味料でいうと塩胡椒の他に、にんにくと鷹の爪はあると便利なので常に常備しています。

同じ場所から見える、異なる風景。「キャンプで撮る写真」の魅力。

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WALL DECOR
/キャンバス A3サイズ

―ここからはYURIEさんと写真について聞かせてください。インスタのキャンプ写真がすごく素敵ですが、「キャンプで撮る写真」の魅力はどんな所だと思いますか?

YURIEさん:元々、カメラを持って海外旅行に行くように、キャンプにハマる前から写真を撮るのは好きでした。とくに自然の風景の写真を撮るのが好きだったので、キャンプと写真は自分の中で相性が良かったのかもしれません。

キャンプでの写真撮影は、「同じ場所で違う景色を撮れる」という点が魅力だと思います。例えばテントを張った場所から見える景色ひとつ取っても、太陽の位置が変わることで朝と夜では全然雰囲気が違ったり、色々な表情を見せてくれます。キャンプ場は1日通して同じ場所にいるので、「朝きれいだったから、また夜あそこに行って写真を撮ってみよう」というような楽しみ方もできるのが、キャンプならではの写真の楽しみ方ではないでしょうか。

キャンプ写真をもっと素敵に。"写真映え"するテクニック。

キャンプ写真を、より映えるものにするために工夫しているポイントも教えてもらいました。


●「景色+キャンプアイテム」でキャンプの臨場感を伝える

191102_4.jpg「夏で暑かったからテントをインナーテントだけにしていた」というYURIEさん。テントの中から撮ったにもかかわらず空が透けているのは、インナーテントだったからこそ。写真を見返すたびにその時の気温や思い出も蘇ります。

「ただ景色を撮るだけでは『キャンプに来ている感』が出ないので、『景色と愛用のテント』『景色と自分の車』というように、景色プラスキャンプアイテムを映すのが私の鉄板です。テントの中から撮ったり、外からテントを入れ込んだ風景写真を撮ったり色々なバリエーションを楽しめますよ」。

191102_5.jpg夜でも富士山のシルエットがはっきり見える、富士五湖周辺のキャンプ場にて。車内をまるでお家のようにDIYした愛車の「サンシー号」とともに。景色、人、アイテムと全体の風景が写ることでキャンプ感が増します。

●あえて整えないことで写真に"抜け感"をつくる

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「最近は"ナチュラル"な写真を撮りたいなと思っていて、『どうやったら自然に見えるか』といったことを考えています。小物などはつい綺麗に整えがちなのですが、それだと"抜け感"が出ないので例えばブランケットを少しクシャッとさせて置いてみるなど、あまり整えすぎないようにしています」。

●人物写真は自然体で写すことで思い出に残る写真に

191102_6.jpg「とにかく全てのスケールが大きかった!」という、アメリカのヨセミテ国立公園にて。丸太ひとつとっても大きいことを伝えたかったと言うYURIEさん、人物との対比でその大きさを表現。

「自分が写るときもそうですが、人物を撮るときは『はい、チーズ』とポーズを決めて撮ったり、目線をしっかりカメラに向けたりする写真はあまり撮りません。撮られる人はカメラを意識しない、撮る人は何枚か撮るというのがポイント。そうすることで自然な表情が出て、楽しそうな雰囲気が伝わる写真になります。

キャンプ写真がワンランクアップする"映え小物"。

素敵なキャンプ写真を撮るためには、テクニックだけでなく「モノ選び」も大事なポイントだと言うYURIEさん。実際に、「これがあると写真映えする!」「キャンプが盛り上がる!」といった"映え小物"を持ってきていただきました。YURIEさんおすすめの「キャンプ写真映えするアイテム」をご紹介します。


●敷くだけでアウトドアな雰囲気を演出「ブランケット」

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写真パネル下のブランケットは「ペンドルトン」とのコラボでYURIEさんがデザインしたもの。キャンプで使うことを想定し、デザインや色使いにこだわったそう。素材は子羊からわずかにしか取れないバージンウールで、優しい触り心地。

「ブランケットは写真映えする上に、寒いときにくるまったり、テントやポットの下にラグ代わりに敷いたりと何かと使えるので、私にとってキャンプのマストアイテムです。焚き火のときにダウンを着ていると火の粉で穴が空いてしまう心配があるけど、そんなときもブランケットがあると洋服を守れるので重宝します。写真を撮るときは、テントや椅子にラフに掛けておくだけでキマるので1枚あると便利ですよ」。

●キャンプ写真映え度ナンバー1!「BBQフォークと大きなマシュマロ」

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「焼きマシュマロはキャンプが盛り上がるし、写真映えも抜群なので欠かせないアイテム。でも、引きで写真を撮ると意外に小さいので、大きなマシュマロを選ぶのがポイントです。BBQフォークもキャンプ感が出ておすすめ。"キャンプでしか使わないアイテム"があると、写真映え度が上がります」。

●さりげないけどおしゃれ度アップ力は絶大「OD缶カバー」

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「キャンプをするにあたってマストで必要ではないけれど、OD缶(ガス缶)に付けるだけで一気におしゃれな雰囲気になるので、カバーは必ず持っていきます。写真に写ったときの華やかさもグッと上がりますよ。これにランタンを灯して、隣にキャンドルを置けば夜の写真も素敵な雰囲気に仕上がります」

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―自分好みのアイテムをひとつずつ揃えていくのも楽しそうですね!涼しくて外で過ごしやすい秋は、キャンプデビューにぴったりの季節。お話を聞いていて、キャンプに出かけたくなりました。YURIEさん、素敵なお話をありがとうございました!




Photo by 土田凌

Writing by 大西マリコ

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