マンスリーフォトとは、月齢カードや小物などと一緒に、毎月生まれた日などに定期的に撮る赤ちゃんの記念写真のこと。最近はSNSでかわいいマンスリーフォトをアップする人が増えています。
今回はスマホでマンスリーフォトを撮るコツや見返したくなる撮影アイデアを、2人のお子さんのママでもある写真家の石野千尋さんに教えてもらいました。
晴れた日の自然光でやわらかな雰囲気に

----石野さんはどんなタイミングでマンスリーフォトを撮っていますか?
石野千尋さん(以下、石野):長女のときは、毎月同じ日に撮ることにこだわっていたのですが、弟は前後3日くらいOKというユルい感じになりました(笑)。それよりはお天気優先。天気がよいほうが写真も明るくきれいに撮れるし、赤ちゃんもごきげんなことが多いので。
----家の中のどこで撮影するのがよいでしょうか?
石野:撮影は、窓に近くて明るい場所がおすすめです。ただ、直射日光が当たると、影ができやすく、明るい場所と暗い場所の差が大きくなりすぎてしまうことも。赤ちゃんも眩しいので、場所をずらすか、レースのカーテンを閉めるとよいですよ。
私はカーペットの上にブランケットを敷いたり、お布団の上に寝かせたりしています。よく「里帰り中は実家の布団が昭和な雰囲気で、おしゃれな写真が撮れない」なんて声も聞くのですが、シンプルなおくるみを一枚用意しておくと、どこでも撮れます。おくるみやシーツはシンプルなデザインのほうが赤ちゃんや小物が映えると思います。
部屋の電気は消すのが基本。電気をつけていると影が出やすく、赤や緑の色味が強く出てしまうことも。自然光のみで撮るほうが、赤ちゃんのきれいな肌にマッチしたやわらかな雰囲気になります。

石野:「ちょっと暗いかな?」と感じても、最近のスマホは明るく補正してくれるので案外大丈夫。iPhoneなら赤ちゃんの顔をタッチしてピントを合わせ、画面を上下に動かすと、太陽マークが動いてかんたんに明るさを変えられます。スマホで撮影する場合は、基本のカメラアプリで撮影すると、あとから明るさの加工もしやすいですよ。
余白があると特別な写真に見える

----おすすめの構図はありますか?
石野:「ここにコレを置いたらおしゃれ」という絶対的なルールはないのですが、あえてポイントをあげるなら「余白を多めにとること」です。空間を多くとると、その場の光や空気感が伝わりやすく雰囲気のある特別な写真になります。小物を並べる場合、横向きのほうが余白をとりやすいでしょう。スマホではつい縦向きの写真ばかり撮りがちなので、ぜひ意識してみてください。
これでもかわいいけれど、余白をもうひとまわり大きくとるとトリミングも自在
石野:余白を大きくとっておくとスマホの待ち受け画面やSNSに使いやすいですよ。プリントしたりフォトブックを作ったりするときにも、縦向きと横向き、どちらのレイアウトにも使えて便利です。
ねんねの赤ちゃんのマンスリーフォトは俯瞰的な視点で真上から撮る人が多いですよね。スマホなら少し腕をあげれば、余白も大きくとれます。ただ、撮影中にスマホを落とすと危ないので、ストラップなどはつけておいてくださいね。
病院で撮影した生後2日目のニューボーンフォト
----おくるみの写真は、シンプルですごくかわいいですね。余白も利いています。
石野:おくるみ姿は生後すぐのニューボーンフォトです。この写真は、余白にアプリで文字を入れてプリントし、内祝いのカードとしても使いました。タオルやおくるみで包んで無地のシーツの上で撮るだけで、ちょっと特別感のある写真が撮れますよ。
おもちゃや季節のお花で変化をつける
おもちゃのカメラは姉弟ともに継続して使っているグッズ
----石野さんのマンスリーフォトは月齢カードや月齢ブロック以外にもいろいろな小物を置いていますね。
石野:娘と息子、共通で布製のカメラのおもちゃを持たせた写真を継続して撮っています。サイズ感が変化したり、子どもが手でつかむようなったり、成長がわかりますね。
生後すぐに遊んだ木のおもちゃをランダムに
石野:カメラ以外に、その時々のお気に入りのおもちゃやぬいぐるみを一緒に並べることもあります。娘に見せると「このおもちゃ大好きだったんだ!」なんて喜んでいます。本当は覚えていないかもしれないですけど、写真が記憶している思い出も大事だなと。マンスリーフォトは思い出を写真に入れておくような感覚です。

石野:おもちゃ以外なら、季節のお花もおすすめです。春ならチューリップや桜、夏ならひまわりなど。お花屋さんで季節のお花を1輪買って、赤ちゃんの横に置くだけで季節感のある写真になります。毎月だとハードルが高ければ、季節ごとでもいいと思います。
写真が、家族の記憶になる
生後100日記念に
----石野さんがマンスリーフォトを撮り始めたきっかけはありますか?
石野:私の母親がたくさん写真を残してくれていて、私自身それを見るのが大好きで。子どもたちにも同じように残してあげたいなと思ったんです。
疲れていて、撮影が面倒に感じる日もありますが、あとから見返すとやっぱり撮っておいてよかったなと。たとえば長女が生後100日を迎えた日は、私にとって育児が楽しくなった記念日でもあります。
この写真を撮ったとき、娘が声を出して笑ったんですよ。すごく驚いたのと同時に「ここまでがんばって育ててよかったな」と一人感慨にふけりました。ちょうど身体も楽になり、育児も楽しめるようになってきた頃でしたね。マンスリーフォトは私にとって育児日記のような存在でもあるんです。
▼同じ月齢に姉弟で同じ写真を撮影


▼姉弟で同じおくるみ姿を撮影


----今は昨年生まれた息子さんのマンスリーフォトを撮っている真っ最中ですね。2人目で変化はありますか?
石野:実は、長女とまったく同じ構図で撮ることをシリーズ化しています。同じように撮ると「似ているようで違うなあ」とか、逆に「やっぱり似てる!」とかいろんな気づきがあって楽しいんですよ。
同じ構図の写真は、プリントして並べて飾るのもすごくかわいいんですよね。よく「下の子の写真が少ない」という悩みを聞きますが、マンスリーフォトがお子さんの写真を撮るきっかけになったらいいなあと思います。
マンスリーフォトは子どもの写真のなかでも赤ちゃんのときしか撮れない期間限定の写真です。ぜひ1歳くらいまではがんばって撮ってみることをおすすめしたいですね。子どもの成長も実感できるし、育児の楽しさもふくらんでいくと思いますよ。
写真家
石野千尋さん(Instagram / WEB)
1983年生まれ。東京工芸大学芸術学部卒業後、渡英。Central Saint Martins, London Collage of communicationを卒業。在学中より仕事を始め、色と光を大切に、日々写真を撮り続けている。
2022.04.13公開
2026.02.24更新
