写真家の久慈鈴奈さんは、夫と6歳の娘さん、4歳の息子さんと4人暮らし。「身近な人を撮るのが好き」と語る彼女が捉える家族との何気ない日常は、やさしさとぬくもりが感じられ、多くの人の共感を集めています。
そんな久慈さんのご家族に、敬老の日に向けて、「フォトカレンダーCOYOMI」と「WALL DECOR」を使ったフォトギフト作りを体験してもらいました。
大切なおじいちゃんとおばあちゃんへ贈るギフトだからこそ、親子でつくるその過程も思い出になりそうです。
いつでも見返せるように、写真は断然プリント派
----フォトグラファーとして活動されている久慈さんが、写真を本格的に撮り始めたきっかけを教えてください。
久慈鈴奈さん(以下、久慈さん):20歳のときに、私の祖母からフィルムカメラをもらったのがきっかけです。フィルムって、枚数に限りがある分、一枚一枚にじっくり向き合えるじゃないですか。それが楽しくて、写真を撮ることにのめり込んでいきました。今は、デジタルでもたくさん写真を撮っています。
----写真を撮るうえでのこだわりがあれば、教えてください。
久慈さん:「日常とアート作品の中間にある写真」と「日常をそのまま切り取った写真」の両方を撮るようにしています。
前者は、日常の中の「心地よい瞬間」を意識して切り取っています。たとえば、散らかった部屋を少し片付けたり、差し込む光を捉えたりして撮影する感じですね。今回で言うと、「WALL DECOR」に使った写真もこのタイプです。
身近なものを撮りたいけれど、アート感の強い作品も好きなので、その2つを組み合わせられたらなと、こうした写真を撮っています。
後者は、思い出を記録するための写真。「フォトカレンダーCOYOMI」に使った写真のように、子どもの笑顔や引越し前の様子など、人に見せることはないけれど、何気ない瞬間を後から見返すと楽しくて。
それもあって、日頃から撮った写真を必ずプリントするようにしています。家族みんなで写真を見ながら思い出を共有する時間って、すごくいいなと思います。
親子でつくる時間も思い出になるフォトギフト
----久慈さんは、お写真を必ずプリントされているとのことですが、ご自身のお写真を誰かに贈ったことはありますか?
久慈さん:写真を焼き増しすることはあっても、写真を使ったグッズをプレゼントしたのは、今回が初めてでしたね。これまでは「写真をかたちにする」といえば、あくまで自分たちの中で楽しむものという感覚だったんです。
----そんな久慈さんが、敬老の日のプレゼントに、「フォトカレンダーCOYOMI」と「WALL DECOR」を選ばれた理由を教えてください。
久慈さん:「フォトカレンダーCOYOMI」は、夫の両親に贈ろうと思って選びました。普段からカレンダーに予定を書き込んでいるので、喜んでもらえるかなと思って。
子どもたちの写真をたくさん飾ってくれている壁に、一緒に並べて楽しんでもらえるよう、壁掛けリングのA3縦タイプにしました。
久慈さん:「WALL DECOR」は、私の母に。実家が白とオーク材を基調としたシンプルな雰囲気なので、写真が映えそうだなと。
種類は木製パネルを使用した「ギャラリータイプ」、サイズはどこにでも置けるスクエアサイズにして、インテリアに馴染むようこだわりました。
----「フォトカレンダーCOYOMI」のお写真は、どのように選ばれたのでしょうか?
久慈さん:夫が「せっかくだからみんなで選ぼう」と提案してくれて、家族4人それぞれが5枚ずつお気に入りの写真を持ち寄り、その中からどれを使うか話し合って決めました。
プリント写真をテーブルいっぱいに広げて、みんなでワイワイ選んだ時間は、いい思い出になりましたね。
四季を意識したり、娘と息子の写真が均等になるようにしたりと、月ごとのセレクトにもこだわりました。
----写真だけでなく、メッセージやスタンプも月ごとに変えているんですね!
久慈さん:そうなんです。このカレンダーは、好きな場所に文字やスタンプを入れられたり、写真の形を変えられたりと、カスタマイズの幅がとても広くて驚きました。
夫の両親と子どもたちは、お泊まりしたり散歩に行ったりするほど仲がいいのですが、遠くに住んでいるので頻繁には会えなくて。そこで「メッセージを入れたら喜んでくれそうだね」と、小学1年生の娘と一緒に内容を考えたんです。
娘の誕生月に「ハッピーバースデー」のスタンプがあったり、ところどころおねだりの言葉が入っていたりするのは、娘のこだわりです(笑)。特にスタンプ選びが楽しかったみたいで、夢中になっている姿が印象的でした。
----一方で、「WALL DECOR」のお写真は、どのように選ばれましたか?
久慈さん:まずは私が、インテリアに馴染む写真をいくつか選んで、それから家族に相談しました。選べる写真が1枚なので、候補が多いと迷っちゃうかなと思って。
最終的にこの写真にしたのは、娘が家に飾ってある写真を見て「おばあちゃん、お揃いだと喜ぶんじゃない?」と言ったのがきっかけ。
子どもたちと母は定期的に会っていて、秘密の話をするぐらいの仲がいいので、「それなら」とうちで飾っている写真と似たものを選びました。
----それぞれのアイテムが手元に届いたときの感想を教えてください。
久慈さん:「フォトカレンダーCOYOMI」は、写真の色味がデータ通りに再現されていて、想像以上の仕上がりでした。
完成品を見た息子が、「僕がいる!」ってうれしそうだったのが印象に残っていますね(笑)。リングタイプだと最後まできれいに使えるし、いつでも写真を見返せるのがいいなと、実物を見てあらためて思いました。
久慈さん:「WALL DECOR」は開けた瞬間、「クオリティが高い!」って思いました。プリントするときはいつも光沢紙を選ぶんですが、今回は日当たりのいい場所に飾ることを考えて、初めてディープマット紙にしてみたんです。それが本当にかっこよくて、「私も欲しい」と思ったくらいでした。
写真のギフトなら感謝も自然と伝えられる
----プレゼントを渡したとき、ご家族の反応はいかがでしたか?
久慈さん:遠方に住んでいる夫の両親には、子どもたちの手紙を添えて郵送で贈ったんです。届いたその朝、「ありがとう。ひと言ひと言に泣けてくるわ。お菓子もいっぱい買ってあげるね」と連絡がきて。
そのあとテレビ電話を繋いだら、「国語の勉強をがんばっているのね」「早くまた遊びに来てね」と、カレンダーのメッセージを話題にしながら、子どもたちと微笑ましいやりとりをしていました。
ふだんなかなか会えない分、ひと月ごとに気持ちを届けられるカレンダーは、夫の両親にとっても特別な贈りものになったと思います。
久慈さん:「WALL DECOR」は、母が遊びに来たときにサプライズで渡しました。子どもたちが「ばあちゃん、いつもたくさん遊んでくれてありがとう!だいすきだよ!」と発表会のようなノリで登場して、母も思わずにっこり。「こちらこそ、いつも元気をくれてありがとう」とすごくうれしそうでした。
「これはリビングの一番いい場所に飾るね」と、すぐに飾る場所も決めてくれて。普段は写真に関心のない母が、「おしゃれだね〜!これ、なんていう紙なの?」と、じっくり眺めている様子を見て、私はもちろん、子どもたちもうれしかったと思います。
----今回、写真を"かたち"にして贈ってみて、あらためて感じたことは何ですか?
久慈さん:大切な人に写真をプレゼントすることは、とても素敵なことだと感じました。普段の感謝を伝えることも、言葉にしにくい気持ちを届けることも、写真を通してなら自然にできる。そういう意味でもやっぱり写真の贈り物っていいなと思いました。
久慈鈴奈さん(@____rena.k)
北海道を拠点に活動する写真家。家族や身近な人物を写した写真がSNSで注目を集め、22年よりフリーランスとしての活動をスタート。
Writing by しばた れいな
Photo by 久慈鈴奈