富士フイルムのGFX & Xシリーズに搭載されているフィルムシミュレーション。デジタルカメラで手軽にフィルムライクな写真が楽しめると、多くの方から支持を集めています。
全20種類という豊富なバリエーションの色再現を、一つのカメラで、しかも簡単な操作で楽しめるのが魅力のフィルムシミュレーション。今回は『写真と、ちょっといい暮らし。』編集部がピックアップした10種類のフィルムシミュレーションを、作例とともに紹介します。
富士フイルムGFX&Xシリーズに搭載されている「フィルムシミュレーション」とは?
撮りたい写真のイメージに合わせて、まるでフィルムを取り替えるように、コントラストや彩度などが異なる色再現を楽しめるフィルムシミュレーション。この機能は、富士フイルムのGFX & Xシリーズに搭載されていて、簡単な操作でさまざまな雰囲気の写真を楽しむことができます。
フィルムシミュレーションのバリエーションは、全20種類。往年のフィルムをベースにしたものから、昔の印刷物や映画のフィルムなどをコンセプトにしたものまで、どこかノスタルジックな雰囲気を感じる色再現がラインアップ。
撮影意図に応じて異なるフィルムシミュレーションを選ぶだけで質感豊かな写真が撮影可能なため、初心者の方からフィルム写真好きの方まで、手軽にフィルムライクな写真が楽しめます。
ここからは、特におすすめの10種類をピックアップし、それぞれの特徴とともに紹介します。あなたのお気に入りを見つけてみては?
目次
・落ち着いた発色とソフトな階調でしっとりした表現が特徴の「ASTIA」
・ドキュメンタリー写真のようなリアルさを追求する「クラシッククローム」
・ポートレート撮影に適した「PRO Neg. Std」「PRO Neg. Hi」
多くの方が心地よく感じる色再現を追求した「PROVIA」
「PROVIA」は、風景から人物まであらゆる被写体に対応したオールマイティーなフィルムシミュレーション。写真愛好者やプロのフォトグラファーなど、多くの方が心地よいと感じる色の再現を目指したプロ用リバーサルフィルムの「フジクローム・プロビア」がベースです。
自然な色味とバランスのとれたコントラストを表現してくれるので、撮影初心者にもおすすめ。
Photo by @yoyophoto
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風景や自然の魅力を色鮮やかに表現できる「Velvia」
スタンダードな「PROVIA」に対し、生き生きとした色合いとコントラストが際立つ「Velvia」は、風景や自然の撮影におすすめ。ベースとなっているのは、プロ用の超高彩度リバーサルフィルム「フジクローム・ベルビア」。
風景写真家が求める鮮やかでメリハリのあるイメージカラーが特徴で、ダイナミックな写真が楽しめます。美しい景色や自然の美しさを引き立てる写真が撮りたいという方にぴったりです。
Photo by @pucchii_k
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落ち着いた発色とソフトな階調でしっとりした表現が特徴の「ASTIA」
穏やかな発色と柔らかい色の濃淡が表現できる「ASTIA」。リアルな肌の描写や美しい青空、緑の再現に焦点を当てた、使い勝手の良いフィルムシミュレーションです。
ファッションやポートレートの撮影に適したリバーサルフィルム「フジクローム・アスティア」がベースとなっており、その美しい表現を誰でも簡単に再現することができます。
Photo by @su34ao
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ドキュメンタリー写真のようなリアルさを追求する「クラシッククローム」
「クラッシッククローム」は、発色を抑えた、落ち着いた雰囲気の仕上がりが特徴。20世紀のグラフジャーナル誌に採用された写真のような色再現を目指して設計されました。
彩度を控え、しっかりとした暗部の陰影表現が魅力の「クラシッククローム」。ストリートスナップはもちろん、ドキュメンタリータッチの写真を求める方におすすめです。
Photo by @tealyric_______
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ポートレート撮影に適した「PRO Neg. Std」「PRO Neg. Hi」
「PRO Neg. Std」は、プロ用ネガフィルム「PRO160NS」がベースのフィルムシミュレーション。柔らかさのある表現が特徴で、強い光のある景色や人物もやさしく写し出してくれます。
肌色の質感を再現したいポートレートや、作りこまれたライティングでの撮影にも向いています。
「PRO Neg. Hi」は、プロ用ネガフィルム「PRO160NH」がベースのフィルムシミュレーション。「PRO Neg. Std」よりも諧調がやや硬く、コントラストを強調した陰影や、メリハリのある色彩が特徴です。
屋外などの凝ったライティングが難しい状況での撮影や、フラットなライティング下でのポートレートなどでも、適度な陰影とはっきりとした色合いが表現できます。
Photo by @shinbee_photography(PRO Neg. Std)、@yoyophoto(PRO Neg. Hi)
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深みのある色で立体的な表現が得られる「クラシックネガ」
深めの色とメリハリのある色合いと、明るい部分と暗い部分の色調を微妙に変えることで独特の色味を実現した「クラシックネガ」。スナップシューターに愛用されてきたネガフィルム「SUPERIA」がベースとなっています。
被写体の立体感をしっかりと表現することができるため、静物写真や建築物、ダイナミックな風景写真の撮影に適したフィルムシミュレーション。どこか懐かしい雰囲気も魅力です。
Photo by @akihiro90mm
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まるで映画のような雰囲気を演出できる「ETERNA シネマ」
「ETERNA シネマ」は、映画用フィルム「ETERNA」がベースのフィルムシミュレーション。落ち着いた発色と豊かなシャドウトーンが特徴です。
特定の色を強調しすぎないように彩度は抑えめで、自然な深みと柔らかなトーンが魅力。まるで映画のワンシーンのような、シネマティックな雰囲気の写真撮影が可能です。
※写真はカメラボディ内RAW現像を使用し、彩度アップや明瞭度ダウン、グレインエフェクト付加等の調整をしています。
Photo by @fruitstore_in_the_night
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意図に合わせたモノクロ写真が楽しめる「モノクロ」
「モノクロ」は、その名の通り、モノクロ写真を撮影するためのフィルムシミュレーション。通常のモノクロに加え、コントラストを強調する「イエロー(Ye)フィルター」や「レッド(R)フィルター」、緑を明るく・赤を濃く表現する「グリーン(G)フィルター」を使用して、表現の意図に合わせた画質調整も可能です。
Photo by @akihiro90mm
レトロな世界に入り込む「SEPIA(セピア)」
「セピア」は、時間が経って色あせたような写真を再現する、いわゆる"セピア色"の写真を撮影できるフィルムシミュレーション。これを使えば、どんな風景もレトロでノスタルジックな雰囲気に。
Photo by @akihiro90mm
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「フィルムシミュレーション」で撮った写真を、いろいろ楽しもう!
多彩なフィルムシミュレーションを活用してみると、撮影の幅が一気に広がるはず。撮った写真は、ハーフサイズプリントにして写真日記をつけてみたり、パネルにしてお部屋に飾ってみたり......。楽しみ方のイメージも、どんどんふくらんでいくこと間違いなしです。
「写真と、ちょっといい暮らし。」のInstagramでは、フィルムシミュレーションを紹介したリール動画の他に、暮らしのなかでの写真の飾り方や楽しみ方も投稿しています。ぜひそちらもチェックしてみてください。
「写真と、ちょっといい暮らし。」Instagramアカウント
https://www.instagram.com/fujifilmjp_walldecor/
Writing by 森沢順子