結婚式の印象を決める「ペーパーアイテム」。席札やメッセージカードは、ふたりの人柄や想いを伝えるツールでもあります。

最近は、前撮りした写真や手書きの言葉を添えたアイテムを手づくりするカップルも増加中。

今回は、ウェディングシーンのペーパーアイテムを専門にデザインを手掛ける「atelier ene」の遠藤綾さんに、初心者でも気軽に挑戦できるペーパーアイテムの作り方を伺いました。



ふたりらしさはスマホの中にある。写真から始めるペーパーアイテムDIY

グラフィックデザイナーとして活動する遠藤綾さんは、とあるブライダルイベントへの出展をきっかけに、ウェディングシーンで使用するペーパーアイテムのデザインをスタート。以降、数多くのカップルをデザインの側面から支えてきました。

遠藤さんのInstagramのアカウントのスクリーンショット

遠藤さんが提案するのは、ゲストに感謝の想いを届ける後押しとなるような、温もりのあるデザイン。DIYする際にも、"ふたりらしさ"を考えることからスタートするのが良いのだそう。

遠藤綾さん(以下、遠藤さん):初心者の方なら、まずは「自分たちらしさとはどんなものか」「どんな雰囲気にしたいか」をイメージボードなどで可視化すると、デザインの方向性が掴みやすくなりますよ。

ここでポイントになるのが、写真の存在。ふたりの写真やゲストとの思い出の写真を使用することで、ペーパーアイテムの温かみやオリジナリティが引き立ちます。

初めてのデザインでは、雰囲気や配色、文字を置く場所など悩みどころがたくさん。そんなときでも、「写真の持つ色味や雰囲気が、デザイン全体のトーンをまとめてくれる」と遠藤さんは話します。

遠藤さん:たとえば、写真の中の色味を抽出してモチーフや文字の色に取り入れるだけでもペーパーアイテムに一体感が生まれるんです。

デザインを作るときのテクニックはほかにもさまざまありますが、テーマカラーを3色ほどに絞ると統一感が出て見やすくなる、装飾的なフォントはアクセントとして使うことでメリハリが生まれる、といった工夫も初心者の方がチャレンジしやすいはず。

私が心掛けているのは、紙面に「間」を設けること。情報を詰め込みすぎず余白を活かすことで、見る人に心地よい余韻が残るようなデザインを意識しています。

こうした工夫を後押ししてくれるのが、富士フイルムの「プリント&ギフト」で作るフォトグッズたち。

スマホやパソコンから高品質なフォトグッズが注文できる手軽さと、選べる紙質・テンプレートの豊富さが魅力で、写真を活かしたDIYにおすすめのサイトです。

ここからは、遠藤さんが提案する「写真を使った3つのアイテム」をご紹介します。



「ようこそ」に想いを添えて。ゲストとの思い出を写真で飾る席札。

ハーフサイズプリントの写真を使って作った席札。波模様に切った台紙にはゲストの名前を印刷した

まず紹介したいのが、ゲスト一人ひとりに用意する「席札」。テーブルに並べられたカードは、ゲストの目に最初に触れるペーパーアイテムです。

これを写真付きで手づくりすれば、開宴前から心を和ませる素敵な演出になります。

遠藤さん:ゲストとの思い出の写真を取り入れることで、より深い繋がりを感じてもらえる席札になります。場が自然に和み、ゲスト同士の会話のきっかけにもなりますよ。

作り方はシンプル。富士フイルムプリント&ギフトの「ハーフサイズプリント」で思い出の写真を印刷し、ゲストの名前やメッセージを添えた厚手の台紙に貼り付けるだけ。

ハーフサイズプリントを作る入稿画面

ハーフサイズプリントは、名刺よりやや大きめのサイズで、台紙のデザインによってふちの有無を選ぶことが可能。

複数の写真データを1枚ずつ印刷できる点や、優しい光沢のある上質な仕上がりもポイントです。

遠藤さん:写真と台紙の組み合わせ次第で、印象は大きく変わります。写真のトーンに合わせて台紙の色味や質感を選ぶことで、全体に統一感が生まれ、より特別な一枚に仕上がるはずです。

ゲストと新婦が写ったハーフサイズプリントと席札の台紙

台紙の裏面にメニューやタイムテーブルを印刷すれば、実用性もプラスされます。

ふたりからの"ようこそ"の気持ちを伝えながら、席の近いゲスト同士で自然と会話が生まれる──写真入りの席礼は、小さなカード1枚で場の空気をあたためる頼もしい存在です。

波模様の台紙を作れるガイドライン

画像は保存のうえ、A4印刷でご使用いただけます。名前やメッセージなどを追加してもOK。

※二次配布及び商用利用は不可。



フォトブックは、ふたりの物語を伝える"もうひとつの声"になる。

前撮り写真を活用したフォトブック

ウェルカムスペースや待合スペースに置いておくと盛り上がるのが、「フォトブック」。自己紹介の代わりになるだけでなく、ふたりの歩みや価値観を自然に伝えることもできます。

遠藤さん:ふたりの思い出の写真はもちろん、前撮りで撮影した写真を冊子にまとめるのも、「atelier ene」で人気のスタイルです。

前撮りの写真でアルバムを作る場合、撮影場所や衣装などの同じ写真が続くため、引き(全身や背景)と寄り(表情や仕草)のカットをバランスよく取り入れることで、ページ全体に自然なリズムが生まれます。

夕暮れ時に撮影した新郎新婦の写真が見開きで3枚掲載されている

遠藤さん:ふたりがメインで写る写真だけではなく、ドレスやブーケ、指輪など細部のカットを差し込むと、フォトブック全体が整って洗練された印象に。バランスを見ながら写真を配置するのがポイントです。

フォトブックの入稿画面。写真の配置など幅広いアレンジが可能

ふたりの世界観を一冊にまとめるのに役立つのが、富士フイルムプリント&ギフトの「PhotoZINE MAGAZINEタイプ」。表紙の素材やサイズ、ページ数などを自由に選べるほか、テンプレートが豊富に揃っており、構成の自由度が高いのも特長です。

スマホからでも編集から注文まで完結できるため、忙しい準備期間中でも無理なく取り組めます。

写真の配置や文字の入力も直感的で、レイアウトのバランスを確認しながら楽しく仕上げられます。完成したフォトブックは、披露宴後に家族や友人へ贈るのもおすすめ。

結婚式の記録にとどまらず、ふたりの新たな人生のはじまりを象徴するアイテムとして、長く手元に残る一冊になります。



手のひらサイズの気づかい。感謝を伝える写真入りプチギフトのすすめ。

プチギフトと一緒にラッピングされたフォトメッセージカード

式の最後に渡すプチギフトは、ゲストにとって"ふたりからの最後のメッセージ"。そこに写真とお礼の言葉が添えられていれば、受け取った瞬間の印象もひと味違ってきます。

ラッピングの中にそっと忍ばせたカードからは、ふたりの感謝の気持ちがじわりとにじみ出て、贈り物全体にあたたかさをまとわせてくれるでしょう。

遠藤さん:プチギフトに添えるサンキューカードとして、裏面にメッセージを手書きすることで、より感謝の気持ちを伝えられます。

OPP袋にプチギフトとカードを入れ、シーリングスタンプやリボンでラッピングするのが人気ですが、ラッピングせず、カード単体で使用しても十分に気持ちが伝わりますよ。

フォトメッセージカードの入稿画面。文字入れも可能。今回はTHANK YOUと文字入れ

サンキューカードを手軽に作りたいときにぴったりなのが、富士フイルムプリント&ギフトの「フォトメッセージカード」。

注文はシンプルなステップで完結し、印刷から発送まですべてオンラインで対応。結婚式の準備に追われるなかでもスムーズにオリジナルカードを用意できます。

しっかりとした厚みがあり、リッチな素材感

裏に手書きでメッセージを書くことも可能

裏側のメッセージ記入面も使いやすく、気持ちを添えるアイテムとしておすすめです。

40色と豊富なカラーの中から好きな色を選べるので、写真のトーンと合わせたり、式のテーマカラーやイメージに沿って選んだりすることもできます。

完成したカードは、紙の厚みや質感もしっかりとしていて、手に取った瞬間に上質さを感じられる仕上がり。

デザインや仕上げを工夫することで、手のひらサイズながらも印象に残る、ふたりらしい"ありがとう"を届けられます。小さなカードひとつでも、写真と手書きの言葉があれば、心に残るギフトになるはずです。

***

ペーパーアイテムは、想いを"かたち"にして届ける手段のひとつ。富士フイルムプリント&ギフトのプリントサービスを活用すれば、前撮りの写真はもちろん、スマホに眠っている写真でも手軽に美しく仕上がります。

写真と言葉に少しの工夫を添えて、ふたりらしい演出で、心に残る一日をつくってみませんか?

「atelier ene」遠藤綾さん(@atelier_ene

2019年3月にウェディングラインを立ち上げ。「特別な彩りを 日常のギフトに」というビジョンのもと、紙質とデザインに拘った温もりと彩りのあるペーパーアイテムを制作。

Writing by 倉持佑次

 Photo by 秋山枝穂

今回ご紹介した商品

ハーフサイズプリント
トレーディングカードとほぼ同じ、手のひらサイズの写真を楽しめます。写真の雰囲気によってふちの有無や、インスタントカメラのような「下ふち」を選べるほか、写真を印刷する紙の素材(面種)も光沢の有無を選択可能。
PhotoZINE MAGAZINEタイプ
フォトブックは、選べるサイズやページ数、中面のテンプレートが豊富。載せたい写真の枚数や雰囲気にあわせて、自由度高く制作できます。上質な印刷の仕上がりも魅力で、友達や家族へのギフトにも◎。
フォトメッセージカード
写真に厚みのある台紙を貼り付け、メッセージカードに。カラー展開は40色よりチョイスできます。写真の表面からもわずかに台紙が見える仕様で、特別感のある一枚に。
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